入院時に渡すか、事前に家族などに預けておく
尊厳死宣言書を作っても、いざというときに医療機関に提示できなければ意味がありません。
自分が倒れて意識不明になったら必ずそばにいてくれそうな人に宣言書を渡して、万一のときは必ず医療機関に渡すように頼んでおきましょう。
また、本人の意識がはっきりしている状態で入院する場合は、入院時に本人が医師や看護師に宣言書を渡して、尊厳死を希望する旨を伝えると良いでしょう。
延命治療を始める前に提示する
尊厳死宣言書は、延命治療を始める前に医療機関に提示することが大切です。もし、脳死状態になり、延命治療が始まったあとで提示すると、実現が難しくなるかもしれません。まだ何もしていない状態と違い、すでにスタートした措置をわざわざ停止して死に至らしめることになるので、意思が責任を問われることを恐れて消極的になる可能性があるからです。
そのような状況を避けるためにも、元気なうちに家族と延命措置について話し合い、万が一のときでも冷静に対処して、医療機関に宣言書を渡してもらえるようにしておきましょう。
宣言を撤回することも出来る
尊厳死の宣言書を作ったあと、やはり延命措置を受けたいと考えた場合は、いつでも尊厳死の宣言を撤回することが出来ます。口頭で家族に伝えても構いませんが、文書で意思表示したほうが確実です。また、手元にある宣言書は破棄したほうが安心です。